こんにちは。
神奈川県川崎市の
磁器絵付け・ポーセラーツ教室
アトリエエラン なが田カガリです。
ワンちゃんが大好きな方、
絵を描くのが好きな方、
リアルな犬の絵を描いてみませんか?
今回は黒いアメリカンコッカ―スパニエルの
クッキー君を描いたときの
経過をお伝えしながら
黒い犬の描きかたを公開します。
色鉛筆や水彩画ではなく
ちょっと特別な感じのする
磁器に絵付けする技法での
リアルな犬の描きかたを
こちらでお披露目しています。
磁器に絵付けするのが初めての方も
是非、ご覧ください。
・ポーセラーツ認定講師
・彩色チャイナペインティング本部講師
・ペット肖像画作家
で、生徒さんに愛犬クッキー君の
お見本を描いた人です。
生徒さんも上手に完成されました!
それではさっそく本題に入りましょう。
目次
リアルな犬の描きかた~黒い犬の描きかた~
さて、黒い犬の描きかたは
今回が2回目です。
前回は描きかたというよりは
描く前の心構えや事前練習についてを
描いたので、もしかしたら
求めていた答えが見つからなかったかもしれません。
前回の記事はこちら↓
なので今回は
どんな風に描いていくのか
前半を中心に動画も用いて
説明したいと思います。
生徒さんが実際に描かれた
愛犬のクッキー君をモデルに
アメリカンコッカ―スパニエルの描きかたとしても
参考にしていただければと思います。
黒い犬の描きかた
今回のモデルはこちらの
アメリカンコッカ―スパニエルの
クッキーくん。10歳の男の子です。
事前に何枚かお写真をいただいたのですが、
角度によって見え方が違うんですね。
アメリカンコッカ―スパニエルは
あまり見かけたことがなかったので
新鮮でした~
それでは描きかたを順を追って説明していきます。
下絵をタイルに写す
肖像画を描くということは
最低でも作品を見たときに
「あ、うちの子だ」
と思っていただけるレベルまで
ちゃんと描きこまないといけません。
ということで、
写真をタイルと同じサイズに加工して
下絵を写しとります。
これは参考写真になりますが↓
写真はWordなどで大きさを加工し、
白黒でプリントして使います。
プリントした写真の上に
トレーシングペーパーを置いて
赤いボールペンでなぞります。
タイルの上にカーボン紙、
その上にトレーシングペーパーを置いて
強めになぞると下絵が写し取れます。
こんな感じで
結構しっかりと写しましょう。
1回目の描きこみが終わったら
電気炉で780度で焼成します。
カーボンは焼成すると消えるので
濃い目に描いても問題ありません。
絵の具で色を入れていきます。
まずはじめに
目と鼻の輪郭を取ります
面相筆で線描きをしてかまいません。
絵の具はベリーブラック、または
ブラックです。
目と鼻の位置がしっかり決まると
それだけでも「うちの子」になります。
安心して次の工程に進めます。
顔の中心から描き始めます。
平筆を使って大雑把に色を入れていきます。
初めから毛並みを描こうと
細い筆で描く必要はありません。
全体に色を入れてから
平筆の穂先のバラツキを利用して
毛並みを作っていくので
始めは全体に色が入れば
それで十分です。
こちらは動画でちょっと見てみてください。
え~?これでいいの?
って感じですよね。
でも大丈夫です。
描いているときは色々不安もあるのですが、
毎回いい感じに着地しています。
続きをどうぞ。
2つ目の動画を見ていていただくと
ちょっと安心してもらえるかもしれません。
1回目の描きこみはここまでできました。
あと少し、描きこみをしていきます。
あのスタート動画からは
考えられないくらい
まともな絵になりましたね。
全体に色を入れた後に
平筆やナイロン筆を使って
毛の流れに沿って筆を動かし、
明るいところは色を抜きます。
紙に描くように絵の具が染み込まないので
簡単に色をぬぐうことができるのが
磁器に絵付けをする利点だと思います。
描いた後は途中経過を写真に撮り、
元のお写真と比べて
デッサンが狂っているところや
描き足りないところをチェックします。
横に並べるだけでなく、
このように上と下にパーツを分けて
合成して、位置を確かめます。
見たところ、サイズなどに
大きな狂いはないようですね。
このあと
平筆で舌と、歯茎を描いていきます。
私はいつもベースには
コーラルピンクか、
ポーセラーツ絵の具のピンクを使います。
どちらも暖色系のピンクで
使いやすい色です。
犬種によって、ローズ系が良い
場合もあります。
実際にワンちゃんを見て描けるわけではないので
写真のデータや色がすべてになります。
なので、これで大丈夫なのかを
毎回飼い主様に確認してもらいます。
確認後に問題がないとわかって
初めて焼成をします。
これで1回目の描きこみは終わりです。
途中経過ではもう少し
頭が長かったのですが
一番明るいところなので
一旦色を入れずに焼成します。
今回h、歯茎がわかりにくくて
少し苦労しました。
生徒さんにお願いして
観察してきてもらいました。
元気なうちに愛犬を描くと
わからないところを確認していただけるので
やっぱりいいですね。
皆さまにはできれば愛犬が元気なうちに
肖像画を描いていただきたいものです。
こちらは生徒さんのお手元です。
いつも思うのですが
私がいくら頑張って描いても
飼い主様の完成度には
遠く及びません。
愛情の深さが違うし、
毎日一緒に暮らしている飼い主様と
見え方が違うのでしょう。
飼い主様の描く作品の方が
はるかに似ていると感じます。
よかったらこちらもご覧ください。
2回目の描きこみ以降
2回目以降は主に
陰影をつけていく作業です。
写真をよく見ながら
明るいところ、暗いところを
描きこんでいきます。
特に、暗いところを描くことで
明るいところが浮き立ちます。
その際、黒い犬だからと
黒の絵の具ばかりを使うと
抑揚のない絵になるので
グレーや
少し青みがかったベリーブラック、
また、洋服や周りの景色が反射して
毛に色が移り込んでいるので
グリーン系や茶系の色を加えるのも
良いと思います。
口を開けているので
舌の上に上あごの影があります。
こんな時、影だからと
黒やグレーを入れると
色が濁ってしまうので
同じピンク系の少し濃い色に
ほんの少しグレーや黒をを足した色で
影を描き入れます。
ピンク系で適当な色がない場合は
茶色を足してあげても良いですね。
目と鼻は基本的な描きかたのルールがあります。
こちらはmiroomというサイトの動画で
詳しく解説しています。
もしよろしかったら
miroom動画サイトに登録してみてください。
かなり詳しく動画で解説していますので
是非ご覧になってみてください。
最後に金彩を施して完成です。
金彩はセラミック―ゴールドで。
ペンのようになっているので
お皿の縁を簡単に金彩で装飾できます。
だいたい3回の焼成回数で
完成されました。
生徒さんの作品はこちら。
素敵に仕上がりましたね。
さすがです!
ということで、
今回は動画を交えて
簡単に黒い犬の描きかたを
説明させていただきました。
また違う犬種もぼちぼち
描きかたを解説したいと思います。
過去のペット肖像画の描きかたについては
記事一覧からご覧ください。
miroom動画レッスンで学ぶ
ペット肖像画の描きかた一覧
また、アトリエセランでは
対面レッスンで
ペット肖像画の描きかたを
学んでいただけます。
レッスンについてのお問合せは
LINEからお気軽にお問合せ下さいね。
それでは今回はこの辺で。
ありがとうございました。
またねーだワン!